Raspbian Lite (2018-06-27)のセットアップ

Rapsberry Pi(以下、ラズパイ)甩のOSであるRaspbianの軽量バージョン、Raspbian Liteのセットアップ方法を解説します。

GUIを使用せずサーバー用途で使用することを想定しています。
また、本記事ではディスプレイを接続せずに作業します。

目次#

ハードウェアなど#

  • Raspberry Pi model 3B+
  • microSD 32GB
  • ディスプレイ、キーボード、マウスは接続せず

microSDへのOSイメージの書き込みはmacOSから。

準備#

OSイメージのダウンロード#

ダウンロードページ

Download Raspbian for Raspberry Pi

右側の”Download Zip”というリンクをクリックしてダウンロード。

チェックサムの確認。Linuxの場合はsha256sumというコマンドです。

$ shasum -a 256 ~/Downloads/2018-06-27-raspbian-stretch-lite.zip

表示されるチェックサムが上記のダウンロードページに記載のものと一致していればOKです。

microSDへの書き込み#

OSイメージの書き込みにはEtcherを使用します。

microSDをSDカードリーダーにセットしてEtcherを起動。

EtcherによるOSイメージの書き込み

書き込み先を間違えないように注意。

  1. 書き込むSDイメージを指定
  2. 書き込み先のSDカードリーダーを選択(容量をよく見る)
  3. “FLASH!”をクリック
  4. 完了するまで待つ。

一度microSDを取り外す。

セットアップ#

準備#

SSHが自動起動するように設定します。Raspbianの独自機能としてmicroSDのboot直下にsshという名前の空のファイルを作成しておくと起動時にSSHが自動的に起動する仕組みになっています。

先ほどOSイメージを書き込んだmicroSDをSDカードリーダーにセットする。

/Volumesbootが存在するかチェック。存在しない場合はmicroSDを一度取り出してもう一度セットし直して下さい。

$ ls /Volumes/boot

問題がなければtouchコマンドで空のファイルを作成します。

$ touch /Volumes/boot/ssh

無線LAN経由で接続する場合は事前に作成した無線LAN用の設定ファイルをコピーしておく。

$ cp wpa_supplicant.conf /Volumes/boot/wpa_supplicant.conf

参考:Raspberry Pi Zero W のセットアップ - ながいものには、まかれたくない

マウントを解除してからmicroSDを取り外す(Finderの左ペインのリストから取り出しボタンを押す)。

電源投入#

Raspberry PiにmicroSDカードをセットして電源ケーブルを接続。

そのまま暫く待つ。

SSH経由でセットアップ#

$ ssh [email protected]

初期パスワードはraspberryです。

パッケージのアップデート#

まずパッケージデータベースの更新。

$ sudo apt update

パッケージをアップデート。

$ sudo apt upgrade

念の為sudo rebootで再起動。

ファームウェアの更新#

更新前のカーネルバージョンは以下のとおり。

$ uname -a
Linux raspberrypi 4.14.52-v7+ #1123 SMP Wed Jun 27 17:35:49 BST 2018 armv7l GNU/Linux

rpi-updateコマンドでファームウェアを更新します。

$ sudo rpi-update

処理が完了するのを確認してから再起動します。

更新後のカーネルバージョン。

$ uname -a
Linux raspberrypi 4.14.61-v7+ #1132 SMP Tue Aug 7 15:36:25 BST 2018 armv7l GNU/Linux

パスワード変更#

セキュリティ上好ましくないのでパスワードを変更しておきます。passwdコマンドを使います。

 passwd
Changing password for pi.
(current) UNIX password:
Enter new UNIX password:
Retype new UNIX password:
passwd: password updated successfully

パッケージの追加#

tmuxvimをインストールしておきます。

$ sudo apt install tmux vim

そのほか#

温度の確認#

vcgencmdというコマンドで各種設定や状態を確認できます。

$ vcgencmd measure_temp
temp=52.1'C

model 3B+は基板全体が熱を持つようですがCPU温度自体はそれほど高くないようです。

vcgencmdの詳細は以下のページを参照。

RPI vcgencmd usage - eLinux.org

Raspbianのシャットダウン#

Raspberry Piには電源スイッチがないので終了時はOSを終了させてから電源ケーブルを引き抜きます。

OSの終了にはhaltまたはshutdownコマンドを使用します。

$ sudo halt -p

あるいはshutdownコマンド。

$ sudo shutdown -h now

まとめ#

最低限のセットアップとしてはこれで完了です。